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わたしのエンパイアドレスに合う、
フロックコートのようなものを探していたんだけど、
最初に入った大きな大きなブティックでは
「そんなのもう流行ってないよ。うちにはないね。」
と軽くあしらわれ・・・。
しかも、なぜかマダガスカル人と間違われ・・・。
負けない!
さっさと出て、となりのブティックへ。
入ったとたん、尻込み。
すごく狭いし、なんだか汚らしい。
店員さんも、アラブ系にアフリカ系に・・・。
ラシストではないけれど、ボラれやしないかと
よからぬ心配をしちゃう。
でも、お兄さんたちがサンパだったので、
とりあえず見てみることに。
「結婚式の衣装を探しています。」
「ああ、そうでしょうそうでしょう!」
「長めの丈の、英国風ジャケットなんですが・・・」
「ありますとも、ありますとも!」
怪しい・・・と思いながらも通された先には
お目当てのロングジャケットがずらり!
とりあえず、黒を見せられたんだけど、
お葬式みたいなので却下。
お兄さんのひとりにこっそりわたしのドレスの余り布を見せ、
「こんなドレスに合うスーツがいいんですけど。」
「ちょっと隣で取ってくるので座ってお待ちください!」
隣?隣って・・・?
心細く立ちすくむわたしたち。
しばらく待たされた挙句、
お世辞にもシックとはいえないお兄さんが抱えてきたのは・・・
いきなりの豪直球!
わたしが夢に描いていた通りの3ピース!!
こんな隠し玉が、いったいこの辺鄙な店のどこに・・・?
アントワヌくんも気に入って、さて、気になるお値段。
「スーツが299ユーロでしょ、
ワイシャツにベストにネクタイにポケットチーフに
パールのネクタイピンに・・・全部で418ユーロです!
安いでしょ?」
ちゃんと電卓を見せてくれてたんだけど、
目くるめく早打ちに、安いのかどうか考える猶予も与えられず。
「スーツはバーゲン価格ですから!」
失敗した、と思いました。
わたしがひと目スーツを見たときに、
「これ、これぞあたしの欲しかったもの!」なんていわなかったら
「うーん、どうしようか・・・ ほかの店にしようか・・・」
なんて迷ってるフリして、値段の交渉もできたものを・・・。
でも、一発でわたしのツボをついてきた
お兄さんのセンスに免じて、おとなしくお支払い。
ネクタイだけは、望みの形がなかったので、
取り寄せてもらって、次のウィークエンドに取りに行きます♪




