jeudi 5 janvier 2006
おととい、ばあちゃんちに行った。
あのばあちゃんが、
すごい優しくアントワーヌくんに語りかけていた(もちろん日本語で)。
外人さんを見るのは初めてだったばあちゃんは、声をうわずらせながら、
こんな子連れの、できの悪い孫をもらってくれて、
本当にありがとうございます、ありがたいありがたい、と何度も言っていた。
アントワーヌという名前が覚えられなくて、
トワールさんとか、アントイールさんとか言ってる。
かわいいじゃん。
優しすぎるくらい優しくて、いっつもにこにこしている彼のことを
とっても気に入って、ばあちゃんは、ちょっと女の顔を見せた。
ばあちゃんも、恋多き女だったからなあ。
しまいには、本当にいい人に巡り会わせてくださった、と
涙を浮かべた。じいちゃんの葬式以外で、初めて見たばあちゃんの涙。
純情なアントワーヌくんも、感極まって目をうるうるさせている。
とても幸せだなあ、ってしみじみ思っちゃった。
わたしが大好きだったじいちゃんが亡くなる数ヶ月前、
朝の食卓で、いつものようにじいちゃんのためにミルクをカップに入れて
レンジでチンするばあちゃん。
それを半ば飲み干したじいちゃんは、なぜか、いきなり楽しそうに笑い出した。
「なんだいこれ、ばあさん!」
じいちゃんのマグカップの中にはなんと、
ミルクにとっぷり浸された、ばあちゃんの入れ歯が。
それを見たばあちゃんも
「あはははは、昨日浸けておいたの忘れちゃって。」と笑い出した。
気を悪くすることもなく大笑いするふたりをみて、
なんだか、すごくすごく可愛くて、微笑ましかった。
籍を入れずに、50年近くいっしょに暮らしてきたふたり。
生きるって、愛するってこういうことなんだなーって、漠然と、
年をとったらこういうふたりになりたいなあーって思ってた。
昨日それをふと、思い出した。
ばあちゃん、どうぞ長生きして、
わたしたちの未来をいつまでも見守っていてね。




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